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腰部脊柱管狭窄症 近年の研究から考える痛みやしびれを軽減するためのダイエットと運動療法

sumichan12ha@

歩くと足がしびれる。

少し休むと楽になるのに、また歩き始めると痛みが出る。

病院で「腰部脊柱管狭窄症ですね」と言われ、

「年齢のせいだから仕方ない」

「手術しかないかもしれません」

と言われた。

もうこのまま治らないんじゃないのか?

この痛み・しびれと一生付き合っていくしかないのか?

この先どうなるんだろう、と不安になってしまいます。

実は近年の研究では、脊柱管狭窄症の進行には加齢だけでなく「肥満」や「体脂肪による炎症」が深く関わっていることが分かってきています。

この記事では理学療法士の視点から、

・なぜ脊柱管狭窄症になるのか
・なぜ体重管理が重要なのか

・どうやって体重管理をするのか
・どんな運動が有効なのか

をできるだけ分かりやすく解説します。

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症

症状

  • 腰痛
  • 足に痛みやしびれが出る
  • 足の感覚障害や筋力低下
  • 歩くとしびれがでて、休むと楽になる(間欠性跛行)

腰の神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫される病気です。

年齢的には40歳以上から始まり、平均年齢は60歳以上の方に多く見られます。

狭くなっている脊柱管は、

腰を反ると、余計に神経が圧迫され痛み・しびれの悪化の原因に。

前かがみになると、隙間ができて楽になります。

歩くよりも自転車が楽、スーパーでカートを押した方が楽になるのはこのためです。

腰部脊柱管狭窄症の2大原因

椎間板の変性と軟骨終板の破壊

背骨のクッションである椎間板や、それを支える軟骨終板も脂肪毒性の標的になります。

軟骨細胞の自滅と炎症

過剰な脂肪は軟骨細胞に強い酸化ストレスや小胞体ストレスを与えます。

これにより軟骨細胞が炎症を起こしたり減少したりするため、椎間板が潰れ、背骨の構造が不安定になって脊柱管がさらに狭まります

黄色靭帯の肥厚

脊柱管狭窄症の主な原因は、神経の通り道にある「黄色靭帯」が分厚くなることです。

近年の研究により、狭窄症患者の黄色靭帯では炎症により、靭帯のコラーゲンを過剰に増やして靭帯を分厚くさせることが分かっています。

肥満で起こる合併症 硬膜外脂肪腫症の併発

物理的な神経圧迫

分厚くなった靭帯や骨に加え、増殖した脂肪組織そのものが神経を後ろから直接圧迫するため、狭窄症の症状(歩くと足がしびれる間欠性跛行など)を著しく悪化させます。

なぜ、腰部脊柱管狭窄症になるのか?

  • 加齢
  • 肥満(体重・体脂肪)
  • 椎間板の衰え「ぐらつき」(日常生活・スポーツ)
  • 微細な傷による慢性炎症

加齢

一番の原因は加齢です。

加齢にいろいろな原因が組み合わさり脊柱管狭窄症を発症しやすくなります。

肥満

体重が1kg増えると、立ったり歩いたりする際に腰椎には約3〜5kgの負担がかかるといわれます。

体重の8割は前方の椎体が支えられ、2割は後方で支えられています。

そのため、特に腹部の脂肪が増えると、体の重心が前に移動し、

腰の骨(腰椎)が反る「反り腰姿勢」になりやすくなります。

脊柱管狭窄症では、腰を反ると症状が悪化し、背中を丸めると神経の圧迫が軽減して楽になる特徴があります。

脂肪毒性による炎症

以前は体重増加による物理的な負担だけが原因と考えられていました。しかし近年では、脂肪組織そのものが炎症物質を分泌し、関節に影響を与えることが分かってきています。

このような脂肪による悪影響を脂肪毒性と呼びます。

つまり、体脂肪は単なる「体の重り」ではなく、炎症を引き起こす働きも持っているのです。

近年では、国内だけではなく海外諸国でも、過剰な脂肪が内臓脂肪に蓄積されると、内臓脂肪から分泌された炎症性物質が血流に乗って全身を巡り、軟骨破壊にも影響を与えることが分かってきています。

脂肪毒性は単に「体重が重くて腰に負担がかかる(機械的ストレス)」という物理的な問題だけでなく、ホルモンや脂質が引き起こす「化学的な炎症・組織の肥厚」によって脊柱管狭窄症を内部から進行させてしまう可能性があると示唆されています。

そのため、体重管理は痛みを減らすだけでなく、将来的な背骨の保護にもつながる可能性があります。

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)を放置してしまうと、高血圧や糖尿病のリスクを高めるだけではなく、脊柱管狭窄症の進行もしやすくなってしまうのです。

運動療法・食事療法を取り入れて体脂肪の減少を考えていくことが、腰の痛み軽減にもつながっていきます。

椎間板の衰えによる「ぐらつき」

椎間板が潰れると、背骨の骨同士がグラグラと不安定になります。

体はそのグラつきを止めようとして、後ろ側にある黄色靭帯をあえて太く硬くすることで、背骨を必死に補強・固定しようとします。

つまり、肥厚は体が背骨を守ろうとした「適応反応(結果)」なのです。

日常的な悪い姿勢(機械的ストレス)

猫背、反り腰、前かがみ姿勢での長時間のデスクワークや中腰作業などは、黄色靭帯を常に引っ張った状態にします。

靭帯が常に引き伸ばされるストレスが加わり続けると、組織がその負荷に耐えるために徐々に厚みを増していきます。

スポーツや仕事による過度な酷使

背骨を激しくひねる、反らす、重いものを持つといった動作の繰り返しも原因になります。

微細な傷による慢性炎症

近年の医学研究では、ただ負荷がかかるだけでなく「炎症」が強く関わっていることが分かってきました。

日常の動作で黄色靭帯に目に見えないほどの「微細な傷」がつくと、それを修復するために免疫細胞(マクロファージ)が集まります。この細胞が慢性的な炎症を引き起こし、靭帯の弾力繊維を硬い「コラーゲン(線維化)」へと置き換えてしまうため、靭帯が分厚く硬くなります。

骨の変形との関係性

狭窄症の現場では「骨そのものの変形」と同じかそれ以上に、「黄色靭帯の肥厚」が神経を後ろからダイレクトに圧迫する主犯になっています。

ただし、これらは完全に切り離されているわけではなく、「椎間板が潰れる」➡「骨同士が擦れて骨棘(骨のトゲ)ができる(骨の変形)」➡「同時に靭帯も分厚くなる(靭帯の肥厚)」というように、すべての変形が連鎖して脊柱管を狭めていきます。

どちらの原因が強いのかを考える3つの手がかり 

炎症の原因は脂肪毒性か傷の修復か?

  • 体型や代謝のデータ(脂肪毒性の影)
  • 過去の職歴やスポーツ歴(物理的な傷の影)
  • MRIなどの画像による「他の関節や骨の変形」

どちらの関与が強いかを推測する「3つの手がかり」

体型や代謝のデータ(脂肪毒性の影)

BMIが高い(肥満)、内臓脂肪が多い、あるいは血液検査で中性脂肪やコレステロールが高く、脂肪肝があるなどのデータがあれば、「脂肪毒性ルート」が強く加担していると推測できます。

過去の職歴やスポーツ歴(物理的な傷の影)

痩せ型であっても、

「長年、重い荷物を持つ仕事をしていた」

「腰を激しくひねるスポーツをしていた」

という場合は、関節のグラつきや「物理的な傷ルート」が主原因である可能性が極めて高くなります。

MRIなどの画像による「他の関節や骨の変形」

狭窄症を起こしている場所以外の背骨や、膝・股関節などにも変形(変形性関節症)が広く見られる場合、全身の軟骨にレプチンなどの脂肪毒性が悪影響を及ぼしているサインと考えられます。

2大トップ原因と悪循環

  • 肥満による椎間板への負荷
  • 過剰脂肪による黄色靭帯の肥厚

ダイエットによる減量が有効

食事療法

日々の食事を整えることが基本です。

  • 油はオリーブオイルやごま油を選ぶ
  • 炭水化物は朝と昼にしっかり摂る
  • 夜の糖質は控えめにする
  • たんぱく質を毎食20〜30g摂る
  • ビタミン・ミネラルを毎食意識する
  • 昼食を最もボリュームのある食事にする
  • 間食が増える場合はたんぱく質不足を疑う
  • プロテインやサプリで不足を補う
  • 冷凍宅配弁当を活用して継続しやすくする

さらに詳しい内容は、こちらの記事をご参照ください↓

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効果のあるリハビリ

一度狭くなった脊柱管そのものを元の広さに戻すことは難しいとされています。

しかし、

  • 関節の柔軟性を改善する
  • 体幹や下肢の筋力を高める
  • 股関節の動きを良くする

ことで、痛みやしびれの軽減、歩ける距離の改善、再発予防を目指すことは可能です。

関節の動きを取り戻しつつストレッチを行いましょう。

体幹・下肢の筋力アップ

負荷の強度はとても大切です。

もし、運動をしていて、しびれや痛みが出るようでしたら、負荷が強すぎの合図です。

  • 秒数を減らす
  • 回数を減らす
  • 運動の項目を減らしてみる

などの調節をしながら、徐々に負荷を増やしていく事が大切になってきます。

まとめ

腰部脊柱管狭窄症は、加齢だけでなく、体重増加による負担や体脂肪による慢性炎症も関わっていることが分かってきています。

食事による体重管理と適切な運動療法を組み合わせることで、

・腰への負担を減らす
・炎症を抑える
・筋肉で背骨を支える
・歩ける距離や日常生活の質を向上させる

ことが期待できます。

病院で長年治療を続けてきたけれど、

「思ったより良くならない」

「もう歳だから仕方ない」

と感じている方もいるかもしれません。

脊柱管狭窄症は、加齢による変形だけではなく、体脂肪による慢性炎症や背骨の不安定性など、さまざまな要因が複雑に関わっています。

だからこそ、薬や注射だけでなく、

  • 食事による体重管理
  • 適切な運動療法
  • 日常生活の見直し

といった「自分で改善できる部分」に目を向けることも大切です。

病院での治療を続けても思うような改善が得られなかった方も、まだできることはあります。

「もう治らない」と諦める前に、一度、体の内側と外側の両方から整える方法を試してみてください。

  • 自分で頑張ってもなかなか体重落ちない
  • 体の痛みで困っている
  • こんなことで聞いていいのかな?と思うことでも大丈夫です。
  • こんな記事書いてほしい・解説してほしいなどのリクエストも大歓迎!

理学療法士の視点で解決方法を一緒に考えていきたいと思います。

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エリー
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理学療法士 
理学療法士(Physical Therapist 通称:PT(ピーティー))として10年以上病院に勤務し、日々患者さんの体と向きあい働いていました。2児の出産をし、いろんなダイエットを経験しても、どうしても戻らない体重と体型のまま8年経過。40代に入り自身の健康・産後ダイエットと真剣に向きあい勉強して3か月で-5㎏ 半年で-7㎏を達成しました。

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